評価
こんばんわ。
『梅雨の戻り』というのは初めての体験ですが、かなりシッカリと雨の日が続いていますね。
局地的な豪雨も珍しくないよいですし、自分でできる範囲での備えはしておきましょう。
御津町の現場では床貼りを行った後、2階の外部の木枠を組んで取り付けを行いました。
床貼りは斜めに接合する部分に真鍮(しんちゅう)の見切り材を床材より1㎜上げて据え付けました。
こうゆうところは流石設計士さんだなと、その発想に関心させられます。
外部の木枠は指定された材料で指定された組み方をすることになるのですが、このあたりはやはり設計士さんでは難しいのだろうと感じました。
見た目重視の設計士と将来的な耐力重視の大工という感じでしょうか。
『この接合方法だと30年はおろか10年ももたないと思いますよ』と助言させていただいたのですが、今まで何ともなっていないからという理由でゴリ押しされてしまいました。
私は30年後のことを思って仕事をするようにしているのですが、元請けでない場合はやはり元請けの意向が最優先されますし、工事にかかる金銭も大きく関わってくるため『これで良いのかなぁ』とか『もっとこうした方が良いのになぁ』とか思いながら仕事をすることもあったりします。
そうゆう時には一応提言はするのですが、育った環境が違うせいか理解されず、泣き寝入りすることもしばしば。
お施主さんの顔を真っ直ぐ見れなくなるので、与えられた範囲で出来る限りのことはするのですが、諦めたり割り切ったりすることも少なくないのが現実です。
建物が出来上がった時に綺麗なのは当たり前です。
大切なのは30年、50年経った時にどれだけ支障をきたしていないかだと私は思います。
もちろん新築当初のようにはいかないですし、水回りの設備などは10年、15年で寿命がきて交換を余儀なくされてしまいますけど、主要構造部だけでなく造作部分もできるだけ大きく痛まない状態であるようにと思って仕事をしています。
先日、某TV番組で底辺の職業ランキングというものがあったそうで、建築関係が最位階になったようで色々と物議を醸し出しているそうです。
衣食住の住を担っている職業が最下位になるなんて...と思う反面、昨今のハウスメーカー頼りな住宅建築の情勢を見ると、そうゆう目で見られても仕方がないような気もしてしまいます。
ハウスメーカーのおウチに住まれているみなさん、その家を建てた大工さんの顔を見たことがありますか?
名前を知っていますか?
何か会った時にその大工さんと連絡はとれますか?
その時にはその大工さんはそのメーカーにいないと思いますよ?
責任を持って仕事をする人とそうでない人との差はすごく大きいと思います。
より多くのお金を稼ぐために仕事をしたお家と、より丈夫なものを作ろうとしたお家では、その差は歴然だとも思います。
私は、本来は住に携わる建築関係の者はもっと価値があるものだと思っています。
世間の評価がどうであれ、私は自分の仕事に誇りを持って、出来る範囲で出来る限り価値ある住宅を作っていきたいと思います。
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